将来の高速炉のための研究開発

将来の高速炉のための研究開発について

 当センターは、ナトリウム工学研究施設を活用して、高温・高放射線環境等を特徴とする高速炉の検査・補修技術の開発、高速炉の安全性向上等を目指したナトリウムの化学反応に関する研究など、高速炉の実用化に向けた研究開発を進めています。

高速炉の検査・補修技術の開発

 高速炉の冷却材として使われるナトリウムは、熱を伝えやすいことや機器・配管の腐食を起こしにくいことなどの多数の優れた特徴があります。

 しかしナトリウムは不透明であること、水や空気と反応しやすいこと、固化しないように高い温度に保たなければならないといった性質があるため、トラブル発生時には遠隔操作で作業する必要があります。このため液体ナトリウム中での検査・補修技術の開発を進めています。

 検査・補修技術は安全な運転、保守に必須の技術です。

高速炉の検査・補修技術の開発

ナトリウム中ルースパーツ回収技術

電磁超音波探傷(EMAT)による検査技術について

電磁超音波探傷(EMAT)による検査技術

渦電流探傷(ECT)による検査技術について

渦電流探傷(ECT)による検査技術

ナトリウムの化学反応や特性に関する研究

 高速炉の安全性を向上させるためには、過酷な事故を想定した際の漏えいナトリウムと様々な物質との化学反応を把握する必要があります。

 また廃止措置段階のナトリウム管理技術やナトリウムの安定処理技術の検討、ナトリウム自体の基礎的な物性の解明や工業分野への応用技術の開発などを通して、ナトリウムの化学反応や特性に関する研究を進めています。

ナトリウム-コンクリート反応について

ナトリウム-コンクリート反応

ナトリウム混在水素噴流燃焼について

ナトリウム混在水素噴流燃焼